愛と死をみつめて(1964/Jpn)

C41.0 頭蓋骨および顔面骨の悪性新生物

【staffs】監督:斎藤武市、原作:大島みち子/ 河野実
出演:吉永小百合(小島道子)、浜田光夫(高野誠)笠智衆(小島正次)、原恵子(母)、内藤武敏(K先生)、滝沢修(中山仙十郎)、北林谷栄(吉川ハナ)、ミヤコ蝶々(佐竹トシ)、笠置シヅ子(中井スマ)
【prises】(not worth mentioning)
【my appraise】★★★(3 per5)
【prot】
 左顔面に軟骨肉腫を患い闘病生活を送る道子。彼女を支えてくれるのは、暖かい両親と、病院で知り合った誠。しかし、阪大病院に入院する道子と東京の大学に通う誠をつないでくれるのは、手紙と電話だけだ。闘病生活の末、道子は、顔半分が潰れる大手術を余儀なくされるが…。
【impression】
 皮肉なことに、病と純愛はとても愛称が良いようです。それでも、この映画のように実話というのは珍しく、それだけ感慨深いところです。
 この映画の主人公のマコこと、河野実さんは存命中、63歳で、ビジネスコンサルタント、ジャーナリストとして活躍中なのだそうです。週末は野菜づくりに汗を流す日々ということで、少し現実に引き戻されますね。
 興行成績は通常であれば年間1位になる大ヒット(この年の1位の『東京オリンピック』が超ヒット作だったため2位)ですが、映画賞には全く縁がありませんでした。
【staffs】
 年配の方に、「サユリスト」と呼ばれる人たちがいらっしゃいます。この映画を見ると、そのお気持ちが理解できます。知的で、コケットリーと母性を共有する溌剌さは、新しもの好きでいて実は封建的な男の心を惹きつけたのでしょう。
 吉永小百合は、浜田光夫とのペアで、この映画以外でも、「ガラスの中の少女」「キューポラのある街」など、「日活純愛路線」で活躍しました。浜田光夫は、この映画の時点で21歳ですが、もっとおっさんに見えて、興ざめなんです。ただ、昔の大学生はこんなおっさんくさかったのかもしれません。最近、「1リットルの涙」に、主人公亜也の父親役で出演しておられました。

【medical view】
 軟骨肉腫は、中年以降に骨盤や仙骨、背骨に発症することが多いため、道子のような若さでしかも顔面に発症することはとても珍しいといえます。阪大病院で入院治療を受けていたので、おそらく、学会で発表されているのではないでしょうか。悪趣味なので探しませんでしたが。
 軟骨肉腫の進行は遅く、手術により根治できる可能性が高いのですが、化学療法や放射線療法は有効でないため、ひとたび転移・再発が起きると、現在でも、治療は極めて困難ということです。つまり、道子の病気が現在起きたとしても、映画と同様に悲劇的な結末をもたらすということです。
 大変残念なことです。ただ、現在なら、もう少し残された時間を有意義に送ることができるような援助をするのではないかと思います(病気の詳細が分からないのですが、ひょっとしたら、速中性子や重粒子が有効かもしれません)。。
 この映画で、昭和30年代の大学病院の雰囲気がよく分かります。この頃はまだ、大学病院でも、患者自ら炊事をやっていたのですね。
【tilte, subtilte】

【books】
 原作であり、140万部の大ヒットとなった愛の往復書簡「愛と死をみつめて」(大和書房)が最近復刊されています。
 「マコ、泣いてばかりでごめんね」と、青山和子さん歌う同名の歌は日本レコード大賞を受賞したそうです。今では大したことはないですが、当時のレコード大賞は権威があったのです。
【videos, DVDs入手しやすさ】★★★
 最近、DVD化・レンタルリリースされましたので、比較的入手しやすいと思います。しかし、ミコは映画の中で、軟骨肉腫のため、徹頭徹尾左側を隠しているというのに、どうしてDVDのライナーでは普通にしているんでしょうか?誰も指摘しないものでしょうか。

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by harufe | 2005-08-07 20:28 | ICD C00-D48新生物


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